巷説百物語(1)
憂き世のしがらみを、妖怪仕立ての狂言で丸く収める―そんな裏稼業を持つ男・小股潜りの又一。雨宿りの小屋で始めた百物語が持つ意味とは?
巷説百物語(2)
天下無双の巨漢“鬼虎の悪五郎”は、死んだ。御行・又一の言葉に動揺する、身分卑しからぬ侍は―
巷説百物語(3)
四国へ渡ることにした百介とおぎんだが、闇夜の山道で野盗に襲われる。二人の窮地を救ったのは東雲右近という、密命を帯びた浪人。彼の口から「川久保一族」の名が出たとき、おぎんの顔色が変わり・・・
巷説百物語(4)
七人みさきに関係すると思われる怪事件を聞き集める百介。一方、右近には、おぎんより北林へ出立するよう文が届き、百介も同行することに…そして、北林藩内の怪事件にけりをつけるべく暗躍する、おぎんと又一。北林藩で起こる怪異の真相とは…?
後巷説百物語(1)
時は明治―『ゑびす像の顔が赤くなると島が滅ぶ』という文献を見つけた若者4人は、真偽を確かめるべく怪談奇談に精通する老爺一白翁の閑居を訪ねた。
後巷説百物語(2)
明治の世を騒がす両国の小火事件に思い悩んだ一等巡査・矢作剣之進は、わだかまりを解くため一白翁の経験談を仲間と聞く・・・
後巷説百物語(3)
時は明治、池袋村・塚守家の鼻つまみ者が、祟りがあるとされる蛇塚で亡くなる。死因は蛇に咬まれたことによる毒死!!